2018年4月


 登記+α(2018年4月21日・vol.270) 

 昨日は司法書士会たんば支部の定時総会でした。構成員が少ないのもありますが、例年どおり出席率は100%(委任状出席を含む。)でしたので、この点は小規模支部の利点であり良いことだと思います(全員の顔が見えますからね)。
 さて、昨今、情報化社会の進展、役所の対応が昔に比べて親切になったこと、自分でできることは自分でやろう的志向(加えて不景気による節約志向)の表れ?等もあいまって、割と簡単(と思われるよう)な登記手続であればご自分でされる方も多くなっているようです。
 そんなわけで、登記を生業にしている司法書士としては、単に依頼された登記の申請だけを淡々とやっているだけでは、需要もどんどん減っていくわけですし、それが進むと業界内の競争も激化し、私みたいな弱小司法書士は真っ先に滅んでしまいます(笑)。
 そんなわけで、最近は登記+αの志向(依頼された仕事に付加価値をつけるという志向)をもって仕事をさせていただいております。
 例えば、相続登記ひとつをとってみれば、どのような付加価値が付けられるかというと、@ご依頼の被相続人の方以外の関係する被相続人(先代、先々代等)の方名義の物件の有無の調査(見つかることも間々あります)、A非課税・共有名義の物件の有無の調査、B登記対象物件の地図等による所在地の調査(特に山林、農地等)、C障害となりそうな登記上の問題点の調査と説明(休眠担保権の登記、すでに滅失している建物の登記等)、D農地・森林の相続届出手続の案内(罰則付きの義務)、E相続税課税がありそうな場合の案内(申告期限と懈怠の不利益有り)、F登記にあわせて行う法定相続情報一覧図の保管・交付手続(預貯金の相続手続に便利)、G賃貸物件のオーナーチェンジの通知の案内等が考えられます(もちろん、+αのサービスとしてできうる範囲に限られます。)。
 その道のプロじゃないとなかなかわからないことを付け加えることで、最終的に、依頼者の方に「自分でできると思ったけど、やっぱり専門家に頼んでよかった」と思っていただければ、その仕事の価値もあるってもんではないでしょうか。