2022年2月


 最近受講した研修の感想等(2022年2月8日・vol.352) 

 長年使い続けて来た事務所の複合機が故障したのでやむなく買い替えましたが、コロナ禍前に比べて値段が2割増しになってしまいました。例の半導体不足が要因なのだとか・・・。元の値段が高いだけに強烈です。

 さて、最近はWEB研修が主流なので、田舎司法書士にとっては有り難く(移動時間とコストの削減)、受講数もやや増えている感じですので、受講したものを少しだけご紹介します。


1.兵庫県司法書士会災害対策研修会
 
 被災者生活再建カードを利用した災害ケースマネジメントのシミュレーションを行い、日頃から災害時に備えることが肝要、例えば、被災住宅は状況に応じて補修と建替えのどちらが有利かを判断できるように等


2.商事法検討委員会令和3年度公開研究会「社長が亡くなった」「社長が認知症になった」時の対処法
 
 近年増えている一人株式会社(役員1名、株主1名)の社長(代表取締役)が突然亡くなったり、認知症になったりした場合、家族はどのように対処して会社を継続していけばよいか?問題(株式の相続、株主名簿の記載変更、役員改選の臨時株主総会の招集と開催、株主総会での議決権行使等)は突然噴出し、その場しのぎの対処法(株主全員出席株主総会、会社法106条に定める議決権行使者の決定及び通知、会社法106条ただし書の会社の同意、保存行為による株主名簿の変更、仮取締役の選任等)ではどうしようもない場合は、事前の準備対応(遺言書の作成、補欠役員の選任、民事信託、種類株式の発行、停止条件付株式譲渡契約、定款整備等)を取っていたか否かがスムーズな事業継続のカギとなる。


3.民法(債権法及び相続法)改正と司法書士実務
 
 @民法等改正の施行日まとめ、A新法施行前に発生した債権について、時効期間は旧法適用だが施行日以後に時効の更新・完成猶予事由が発生した場合は新法適用、B利息の新旧法適用の使い分けは利息の発生時点で判断する、C施行日前に発生した債権の債権譲渡については債権譲渡行為時点の法を適用する、D売買契約書について手付条項、危険負担条項、目的物の契約不適合対応条項、遅延損害金条項、債務不履行対応条項、収益物件の賃貸人たる地位の留保特約等の検討、E取引決済時の着金確認と登記申請実行の問題、F復代理人を選任した代理人の責任加重、G登記先行型融資の増加、H面積的債務引受と担保移転と契約条項、I配偶者居住権設定と登記原因証明情報等々、頭の中の切り替えがまだまだ必要


4.民事信託の相談対応
 
 トラブルになった裁判事例からの検討、民事信託一択ではない他の各制度(遺言、任意後見、成年後見)との比較検討、具体例から考える民事信託の契約例と受託者の職務の検討がメインテーマ、やっぱり高度な信託は難しい・・・


5.新しい司法書士倫理の方向性について